COLUMN

PROJECT

Inseparable bond 親密な関係

2005年、ナリングはLeicaの東京オフィスを手がけました。

 

赤いLeicaロゴが映えるアルミアルマイトとホワイトのモノトーン空間は、
同社の美意識と技術思想をオフィスエントランスに表現した、
私たちにとっても記憶に残るプロジェクトです。

 


 

世界中のファンに愛されるLeicaの魅力とは何か。
端的に言えば、それは「見えないものへの徹底したこだわり」です。

 

– カメラ内部の緻密な構造
– 手にしたときの重みと質感
– 時代に流されない機能美

 

例えば「Leica Q3」は、上記のような見えざるこだわりをベースとして
コンパクトなボディにフルサイズセンサーと高性能レンズを搭載しながら、
操作感と記録性の完璧なバランスを実現しています。

 

ライカの創り出すプロダクトは、
機械である前に「人の手に馴染む道具」だからこそ、
クラフツマンシップの象徴とされるのでしょう。

 

私たちナリング・クリエイティブの哲学もまた、
人の感覚に寄り添うことを大切にしています。

 

オフィスや店舗という“使う空間”は、
図面や3Dでは完全に表せない要素にあふれています。

 

– 動線の心地よさ
– 素材に触れたときの触感
– 照明による陰影と印象

 

ライカが見えない質にこだわるように、
私たちもオーダーメイドに真摯に向き合う者として
お客様と共に、空間に想いを込めて取り組みます。

 

 

最近、友人がLeica Q3 43を購入して、
代官山まで持参してくれました。

 

その佇まいを見たとき、私はハッとしました。

 

私たちは日々空間をデザインし、カタチにし、引き渡しています。
けれどその軌跡をナリングならではの視点で、きちんと記録しているか?

 

ライカのようなカメラで、ナリングの空間を、
単なる記録ではなく、想いがが写った1枚として残す。

 

そんな妄想が静かに芽生え始めています。

 

LeicaとNARING
分野は違えど、見えない価値を大切にする姿勢が、
私たちをつないでくれている。

2005年のあのオフィスから、20年近い時間が流れても、
私たちの中には、共通する親密な関係(Inseparable bond)が確かに息づいています。